感想等雑記

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【ネタバレ】花影ゆれる砥水(4/30 18:30公演ライブ配信)感想

 つまらないほどではないけど途中ちょっと退屈になってしまったなあ、というのが正直な感想です。うーん、殺陣が少ないからかな? なんというか「華やかなシーン」みたいなのはなかったなあ、と。直近の本公演の江水散花雪だと『我が水戸学』が賑やかで楽しかったし兼さんが登場する『答えるための問い』が極のお披露目と殺陣がある「華やか」なシーンだったしラストの山姥切国広ソロも衝撃だったし……。と、そういうのを期待してたから肩透かしだった、というのもあるかもしれません。今回、そういうぎゅっと心を掴む歌がなかった。正直ちょっと、思い返して印象に残ってる歌がない……前作の『花の雨、君の名残』がまさか歌われると思わなくて印象に残ったけど。


 本阿弥光徳が歴史上人物側の主人公的な立ち位置で、たくさんの刀を見極めてきた彼がもしもその見極めを偽ることがあったら……というストーリー自体は面白い……でももっと面白くならないかな……という感覚があり……そこは前述の「華やかなシーンがない」ことに「話の面白さはあるけど場面的な面白さがない」と感じているのかなあ……。なんか単調だった印象で……。でも最後の方の刀の一期に語りかける長谷部、影になってしまった一期が暗殺役になるとこあたりはすごく面白いと感じました。ただそういう「シーンとして面白い」はあるけど全体的にはぱっとしなかった、って感想です……。

●好きなシーンや気になったところ

・小竜が『花の雨、君の名残』を歌うところ
 あの小竜の動きでやっと歌詞の示すものがわかった(読解力がない)。最後に山姥切長義と長谷部もちょっと歌うけど、みんなこれフルで歌ってほしい、聴きたい。

・長谷部
 これはめちゃくちゃに可愛がられている長谷部。可愛がられている長谷部可愛いな……。主との会話シーンよかった。

・エンディング曲
 エンディング曲のある本公演は久しぶり? 桜が綺麗でした。

・エリクサー病みたい
 本阿弥の「希少な刀だから磨り上げしたくない」を聞いたとき「エリクサー病じゃん!」って思ってしまいました(笑)。昔のゲームってよくエリクサーっていう希少な全快アイテムがあって、もったいなくてゲームクリアまで使えないことを「エリクサー病」って呼ぶんですがアイテムはもちろん使わなきゃ意味ないわけです。結局使わない方がもったいないからさ、やろっ「磨り上げ」っ! って頭の中にハチワレちゃんみたいな台詞が浮かんできた。
 本阿弥の考え方だと現代に生まれて美術館や博物館で保存・保管するお仕事の方がハッピーになれそう……。刀が現役の時代だと「使う」方になっちゃうから……。

・「活躍した」感が少ない
 どのキャラクターも舞台に上がっているし台詞もあるけど「活躍した」という印象にならなかったです……。先に言った「華やかなシーンがない」ともかぶる感想かもしれないけど……。全体的に淡々としているのかなあ……。

・『吾が名を呼べ』
 前作で『吾が名を呼べ』という時間遡行軍の歌があって、今作でまさに「私の名を呼べ」という台詞が……。遡行軍の正体はなんなのか? という話はこれまでの物語で何回も出てきているけど「名前の残らなかった刀」なのかな……。

・第二部
 曲は全員で2曲→小竜&大般若→鬼丸&一期→長義ソロ→長谷部ソロ→太鼓→歴史上人物と遡行軍→刀剣乱舞、でした。遡行軍の歌→刀剣乱舞の流れは江水散花雪と同じですね。これから定番化するのかな?
 ソロ曲、二人とも「こういう男性歌手いそうだなあ」と思ったら歌手活動されてるんですね。なんか歌い方とかがすごく「歌手」っぽかった、うまく言えないけど。いや歌手活動してる人はこれまでにもいたけど、曲自体も今回は男性歌手っぽかったのかなあ?(男性歌手っぽい歌、というのも曖昧な表現ですが)
 早口言葉をやってましたが、これ毎回やるのかな? 山姥切長義は見事に早口成功させて、司会(?)的な長谷部がその直後に噛んでるの笑っちゃった。長谷部の二部での喋り方ってどうなるんだろう、と思ってたんだけど観客に対してタメ口なんだなあ。ミュ審神者のみが主で観客は主ではない、って感じなのか。じゃあ今まで他の刀たちが観客を主と呼んでいたのはなんだったのか……。そのへんは統一してほしい。
 太鼓曲、結構和風な曲のことが多いですが今回洋風でした。珍しい? と思ったけど『焔』や『獣』も洋風かな?

・「刺さる」ものがなかった
 雑な言い方になってしまうけど今回は「刺さる」ものがなかったなあ、というのが初見の感想ですね……。見直したらまた変わるかもしれないですが……。

●追記:見逃し配信を見た感想

 「退屈」という印象は変わらなかったですね……鶴丸と大倶利伽羅の双騎もだったけど、話のテンポみたいなのがわたしと合わないのかな……。全体的に曲もキャラクターも印象に残りにくい……。

・キャラクターらしさが感じにくい
 今回、「キャラクターらしさ」をあまり感じられませんでした。これまでの公演だと、たとえば豊前江だと走り方一つで「豊前だ」って感じたんですよ。ゲームは動かないイラストなのに走り方を見たとき「豊前らしい」と感じられた。今回そういうのがなかったな、と。メンバー的にそういう極端な特徴のあるキャラクターではないから……なのかな。ゲームの台詞を言う、台詞の抑揚をゲームに寄せることはされてるけど、「キャラクターらしさ」までいっていない……そう感じてしまいました。自分はこれまで何をもって「キャラクターらしさ」を感じていたんだろう? とよくわからなくなってしまいました……。以前は見ていて自然と「らしい」と感じたのに……。
 今回はキャラクターに対してあまり惹かれなかったのも理由かもしれません。今回のメンバーだと長谷部とながよしがゲームの時から好きで、長谷部は主との会話シーンに「かわいいな」と思うしラストの説得シーンもよかった……ながよしの方は「ながよしが悪く描かれなくてよかったな(花丸があれだったので……)」とも思いますが……なんか「それ以上の魅力」が特にない……。

・ストーリーにおけるキャラクターの必然性
 ストーリーとして「そのキャラクターでなければいけない」という部分が一期と鬼丸以外は特にないように感じます。それ言い出したらどの物語でも「代替可能」な部分はあると思うけど……。
 たとえば阿津賀志山異文なら「今剣と岩融以外は義経と関わりないので代替可能」といえば代替可能……でも阿津賀志山異文だと時代的には無関係の加州清光を「加州清光の成長物語」という部分で絡め石切丸たちをその導き役にしてあまり「他のキャラクターでもいいだろう」と思われないようにしてあると思います。物語の性質上「その人の刀」「その時代の刀」以外は代替可能である、という部分はあるけどそう思われない工夫がしてあるというか……。これは最初の感想で書いた「活躍したように感じない」から「このキャラクターでなくてもよかったのでは」と考えてしまうのかも……。

・面白舞台装置がない
 思えば今回は葵咲本紀の回転する床みたいな面白舞台装置がないんですよね……面白舞台装置好きなんで、そこも物足りなさを感じる一因かと思います。動く階段あるけどそこまで目立っていない……。「舞台装置の面白さ」もわたしが刀ミュに期待する要素の一つなのか……と改めて思いました。
 二回目を見て、この物語だと舞台より小説のような媒体の方が合うんじゃないかなと思ったんですが「面白い舞台装置がない」「舞台的な見映えがない」からかな……。

・二部の観客の扱い
 個人的には二部で長谷部やながよしにニコニコ「主~」ってやってほしかった、それはとてもとてもやってほしかった。ただ「全面的に観客=主をやめる」ならそれはそれで仕方ないと思う、それが苦手で二部見ない層もいたんだろうし。
 でも今回は小竜が一度「主」と口にするので「半端」なんですよ。「今後は観客は観客と扱う」ならすっぱりそうしてほしいです。「長谷部だけやらない」のようなことはやめてほしい。「長谷部はミュージカル本編の審神者への忠義にあついから、好きだから」のような理由で長谷部のみやらないなら、相対的に「他のキャラクターはミュージカルの審神者に忠義や好意がない(足りない)」ということになってしまう。それものすごく嫌です。蜻蛉切みたいな忠義の塊みたいなキャラが主に大して忠義がなかったことになってしまうし、小狐丸とか加州清光とか主大好きキャラがそんなに主のこと好きじゃなかったことになっちゃうわけで……。そうならないためにも「観客=主」を「やらないならやらない」で徹底してほしい……。