感想等雑記

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【ネタバレ】特『刀剣乱舞-花丸-』~雪ノ巻~ 感想

 全体的に「いつもの花丸」て感じでした。日常パートは少なめですが。シリアス多め。花丸のにぎやかな感じが好きだからもっと日常パート見たかったな~とも思いますが、そうすると映画としての勢い? とかなくなっちゃいますかね。見終わった直後の感想として「物足りなさ」が来てしまった……。

 今回の話は節分の頃から始まり、山姥切国広と山姥切長義の出会った頃の回想、現在へ戻って静形薙刀の顕現、文久土佐への出陣が描かれました。

 結論から言えばよかった部分よりもモヤモヤした部分が多いです。

●好きなところ

・動く極安定が可愛い
 前半は安定が出陣するので「動く極の安定だ~!」と嬉しくなりました。楽しそうに戦うところ可愛い。直前まで真面目に話してたのに戦うとなると一瞬で目をキラキラさせてる極安定可愛い……。動く極安定もっと見たい……。

・背景が綺麗
 文久土佐の異界感ある星空とか一騎討ちの場所とか綺麗でした。あと本丸だったと思いますが絵巻物みたいな雲がかかってるところとか。

・エンディングの映像
 エンディングの映像面白かったです。斜めに流れるスタッフロール珍しいですね。小さくデフォルメされたキャラも可愛かったです。

・OP、ED、BGM
 OPは花丸だな~って曲だしEDもかっこよかったです。BGMは新曲は重厚な感じのが多い印象。山姥切長義が登場するところのかっこよかったです。

●気になったところ

 今回は気になった点がいくつかありました。

・山姥切長義のこと
・小夜と静の話が、小夜に非があるのに静が謝る側になっている
文久土佐の「目新しさのなさ」
・新キャラクターのこと

・山姥切長義のこと
 山姥切国広への対抗心から隊長命令を無視する山姥切長義の行動、すごく不自然だと思いました。もとは「本丸の優劣を判定する監査官」なんだから、部隊の一員として「良い行動」と「悪い行動」を知ってるはずなのに明らかにアウトな「隊長命令違反」「単独行動」をするのおかしいと思いました。「対立からの和解」というストーリーにしたいのはわかるけど……そりゃ山姥切長義が一方的な失敗をしたら「山姥切国広との経験値の違い」を見せれるし「山姥切長義が山姥切国広を認めて謝る理由」も作れるだろうけど、そういう描写されるとながよしが好きな身としては悲しい……。対立と和解を描くにあたって「ただ山姥切長義が失敗するだけ」ではない描写も出来たと思うんですよ……。
 この話は安定が火に油的になっちゃったのもなんかなぁと思います。ただ安定の気持ちもわかるんだけど。付き合いの長い仲間が悪く言われたら「そんな言い方はない」と止めるのはわかる。しかも安定は修行で自分の過去を見直して「この本丸の刀」としての意識が強くなってるからなおさら「本丸の仲間」を悪くいわれて怒るんだろうな、と。その後突っかかり気味になるからここ加州とかが「これは刀としての名前や逸話の話で俺たちは部外者だからお前は突っかかるな」って止めてもよかったのでは……。安定、虎徹真贋問題なら目の前で揉めてても口挟まない気がするんで「お前が首を突っ込む話ではない」と言ったら引くと思うんだよなぁ。
 この話は全体的に悪印象だった……。

・小夜に非があるのに静が謝る側になっている
 静が「自分が大きいせいで小さな小夜を傷つけてしまった」と悩むのですが、きっかけが「走ってきた小夜が静にぶつかった(小夜の前方不注意)」なのになんで小夜が謝らずに静が謝ってるんだ……? というのが気になって仕方なかったです……。静が無傷で小夜が転んで花瓶を割ってしまったから、といってもぶつかったのは小夜の方なわけで。小夜が一言も謝らずに静が100%悪いことになってるの、おかしいでしょ、と。ぶつかっておいて小夜は謝らないし、加州と安定もそれを咎めないし、加州は非のない静の方に謝罪を提案するし……なんで? とずっと気になりました。
 ここ、小夜が「ごめんなさい。ほうき取ってきます」って謝って去ってしまい静は「小夜が転んで花瓶が割れてしまった」と気にしていたら加州に「静のせいじゃないよ、でも気になるなら謝ったら?」みたいに言われて謝ろうとする、って話ならまだわかるんですが……それで謝ったあと小夜が「僕がぶつかってしまったのに……やさしいんですね」みたいな会話の方が自然では?
 もしかして初期段階では「どこか(棚とか足元とか?)にあった小夜の花瓶を静の不注意(身体が大きいから棚にぶつかった、足元が見えなかった等)で割った」だったのがぶつかることに変更されて齟齬が出てるのか……? と見ながら考えてしまった……そのくらい不思議だった……。

文久土佐に目新しさがない
 「すごくシンプルにゲームの特命調査文久土佐をアニメ化した」という印象。背景の異界感とか綺麗で好きなんですが、話としては特に目新しさがない、と思いました。いや堅実にアニメ化してる、といえばそうなのかもですが。もう少し放棄された世界を深掘りしてほしかったな、と。「本来の歴史と違う」とは言われますが「どう違うのか」とはしっかり言及されないので、見ている側は「よくわからないけど違うらしい」くらいしかわからない……いやゲームの方もそんなに描写はないんで、原作通りといえばそうなんですが……。わたしの場合刀ステの維伝で動く町とか龍馬と陸奥守の対話と決闘とか「派手な演出の文久土佐」を見てしまったあとなので「シンプル」と感じてしまう部分があると思います。
 あと、文久土佐のボスと天守閣? が赤く光る描写、ダサかった……。「ボスとボスの居場所ですよ」という描写としてわかりやすいんですが……。

・新キャラクターのこと
 これ、アニメーションという数年単位で時間のかかるプロジェクトだから仕方ないんですが「新キャラクター」なのに新鮮味がないな……と思いました。インタビュー(https://febri.jp/topics/touken_hanamaru2/)でも「制作開始時に出せた刀剣男士」と言ってたので、時間がかかる以上どうしても「公開時にはゲームで数年前に出たキャラクター」になってしまう、という……。巴がゲームに追加されたのが2017年で、もう五年経ってしまってるからなぁ……。特命調査のキャラ以外はゲームだと極も実装されてるし。わたしの場合はステ&ミュも見てるから「舞台系とのスピード差」として気になってしまうだけで、花丸しか見てないとそこは気にならないかもですが。このへんはむしろ舞台のスピードが早いのかな、調べたらゲームの文久土佐が2019年4月で維伝が同年11月から上演されるという超スピードで展開されている……。
 細かいけど毛利の「小さい子判定」がゲームと違うなぁと思いました。ゲームだと五虎退のことは小さいと認識してないので。これは別に悪いとか言いたいわけでなく、違うな~と思っただけです。あと白山の能力も「いつも使える便利パワー」みたいになってたな。これは実写映画のエリクサーみたいに「ゲーム上は存在しないけど映像的に便利なので」って感じなのかな(笑)。ゲームでもそのくらい発動条件緩和してほしいしエリクサーは売ってほしい。

●その他感想

 ネタバレ見る前に自分の目で見たい、と思って映画館に見に行ったけど「時間」以外の部分は別に配信でよかったなっていうのが正直な感想です。面白さよりもモヤモヤする部分が多かった。「映画」っていうことで期待が上がっていたのもあるかもしれません。テレビ放送だったら「こんなもんか……まあ花丸だし……」くらいに思えたかもしれない……? あと「花丸では可愛らしい話が見れるだろう」という期待もありましたし。こういう「期待外れ」というのは作品よりも自分の心側の問題かなと。特にながよしと極安定の活躍を楽しみにしてたので二人が出る部分が好みじゃなかったのでがっかりしている……。楽しそうに戦う極安定はすごく好きなんですが。
 最後に加州が修行に出たのはよかったなと思いました。極の姿が見たいので。でも続花丸の時みたいに長く修行して華の巻の最後に登場とかになっちゃうんでしょうか……? 続花丸好きだけど極安定が最後にしか登場しなかったのは残念だったんで……ラストに助けに入る演出はかっこいいけど、動く極安定がもっと見たかった……と思ったので……。
 次の話はどんなのになるんだろうなぁと、ちょっと不安です。