感想等雑記

感想とか日記とかを書きます。気まぐれ更新です。

【ネタバレ】江水散花雪(3/13夜公演(千穐楽)ライブ配信)感想

 初日配信も見たし初日で長めの感想も書いたので今回は主に「初日との違い」とか「新しく気づいたこと」などの話です。
 今回、iPod touchが新しくなってDMM動画アプリが動くようになったから、二部曲を家事しながらとかお風呂でとか聴いたりしてました。Bluetoothイヤホン&スピーカー様々。
 あと最後にディレイ見る日は、キャラメルポップコーン作って食べながら見ました。映画(ではないけど)にはポップコーンが欲しい。

第一部

●黒小竜

 ぱっと見かなり「普通の服を組み合わせた」ぽく見えて「市販品とかすぐ作れる黒生地とかで急いで衣装作ったのかな」と思った。あんまり予算も残ってないだろうしなぁとか考えてしまう。
 動きと声はほとんど違和感なかったです。ただ、全身黒いので見失いやすかった。マントやウィッグは小竜と同じ色にしても……と思ったけどこの辺はコンセプトとして「影のような存在」としてわざとやってるのか、同色を用意するのが難しかったのか……。衣装、完全にオーダーメイドで本人しか着れないんだろうなーという感じはある。どのキャラも原作再現率高い&すごく見栄えがいいのは役者一人ずつにぴったりサイズで作ってるからなんだろうなあと。
 最後の小竜が転ぶシーン、初日の時の泣きそうな顔と声がすごく印象に残っていて、「表情」の果たす役割って大きいんだな……と思いました。初日公演も何かの形で残らないかなぁ……。

●山姥切国広の歌い方変わった?

 1ヶ月以上前の記憶なのでわたしの記憶違いもあるかもですが、初日と結構歌い方が変わったように思います。特に『大河の水面』『古池の水面』は、初日はもっと一語一語を強く歌っていたような……? そこがやわめな歌い方になったかなと。その代わりに『刀剣乱舞~江水散花雪~』が「俺の道ゆく! だけだ」と歌い方が強くなったような。
 傘作りの時の歌(『花の雨 君の名残』)、わたしは「民謡とかのアレンジなのかな?」と思っていたらオリジナル曲でした。ぱっと聞きが「相合傘をしていた相手と別れて寂しい」みたいな恋の歌かな? と思ったんですが、山姥切国広に恋の歌というのもあんまり似合わないような……と思い、歌詞における「君」とは人ではなく「花」のことを指すのかなぁ……と思ったり。それか、傘と花にまつわる「君との思い出」とか……(前回感想の予想折れた刀=歌仙なら歌仙かな、とか……雨の中で傘を差しながら花を眺める思い出、歌仙とならありそうで……てか、むしろ歌仙が歌っていた歌を山姥切国広が歌っている可能性……?)。
 最後の山姥切国広ソロが『美しき ひとひら』というタイトルなことに、「山姥切国広はすべての命を美しいと思ってるのかな……」と思いました。歌詞をじっくりと聴いたときも最初は朽ちゆく花を「醜く儚く」って歌うのに二度めの同じメロディーでは「美しく美しく」になる……タイトルを知って改めて彼はすべての命を美しいと思いながら刀を振るっているのか、と……。あと今回「絶命の声は何故産声に似ているのか」に重なる人間の断末魔が本当に赤子の声のようになっている。初日も「ああー」という「絶命の声」が重なっていたけど「赤子の声」には聞こえなかった。あくまで「絶命の声」で。でも今回は本当に「絶命の声は産声に似ている」になっていた……。あとこの「絶命の声は産声に似ている」は「誕生と死は等価である」って意味でもあるのかな……とも思いました。誕生も死も美しきひとひら、と……。そしてさらに意味を広げるなら「放棄された世界の死」や「歴史上死ぬべき人間の死」は「守るべき歴史の生、 その先の未来の誕生」なのか……とか……。いろいろ考えてしまう歌です……。
 あとこの歌の直前の「いい隊長になれよ」が初日は「いい隊長になれよー!」と大包平に向かって叫んでる感じだったのが今回は静かに言ってて「もう大包平に声は届かないから」そういう言い方なのかな、と思った。扉がもう閉じてしまっているから。

●その他気になった箇所など

・最初の大包平と南泉の小競り合い
 初日より猫パンチ激しくなってない?(笑) あんなにぺちぺちしてたっけ。可愛いな。

肥前「人斬りは楽しいかい」
 初日は兼さんの言い方をなぞって「楽しいかーい」と言ってたけど今回は「楽しいかい?」と責めるような言い方。

・「どいつもこいつも……」と言いながら微笑む山姥切国広
 初日の方の表情を覚えてないのですが、結構嬉しそうに笑っているのが可愛いなぁと思いました。

・狂暴化した人間はなぜみんな武器なりなんなりを持っているのか
 理性をなくしても武器等を手から放さないのは何故なのか。ゾンビのように生きた肉を求めて噛みつくわけではない。「武器で」相手を殺そうとする……。『異物』の刀剣男士や遡行軍を狙っているとはいえ人間同士でも殺し合っているから「 武器を持った人間、特に武士などだけが生き残り刀剣男士の元まで辿り着いている」……かもしれない。女性や子供が一切いないのも(もとから刀ミュはほとんど女性出ないし子役はよっぽど必要じゃないと出ないというメタ的な理由もあるけど)刀剣男士に辿り着く前に人間同士の争いで死んでるからじゃないかな、と。
 でも、人間たちの「手を伸ばす動き」が、すごく「武器を求めている」ようにも思う。岡田以蔵が顕著だが、死にかけても刀を求め手を伸ばす。人間にはろくに戦う爪も牙もないので「武器を求める」は本能的な動きなのかもしれない。もし世界がゾンビ化したら、よくあるゾンビ映画みたいに両手をただ伸ばすのではなく武器を持ちたがるのかもしれない……人間が現実にゾンビ化することはないので確かめられないけど……。

・南泉の「あったけぇ……」が聞けた
 他の人の感想で、井伊の死に南泉が手を握りながらすごく小さな声で「あったけぇ……」と言ってると知り、イヤホンで聴いてみたら本当に小声で言ってた……。テレビに映して見てる時は聞こえなかった……。役者さんてみんなすごく細やかな演技してるよね……。きっとわたしが気づいてない部分いっぱいあるんだろうな……。

第二部

 今回は第二部も結構見た。

●『お前が知ってる』

 改めて聴いて、やっぱりかなり第一部を意識した歌ではないかなあと思いました。「正義振りかざす者」とか「世界中を敵に回す」とかって「=政府」で兼さんが言ってた「政府が間違ってたらぶっ飛ばす」なのかな。「世界を敵に回してしまった自分」というのは「放棄された世界を正しいと思った自分」で「お前が知ってる」は観客(=審神者)は全部見てて「放棄された物語を、そこに生きた人間と男士たちを知ってる」みたいな……。
 ……うーん、ゲームの特命調査でちらっと示唆される政府と審神者の不仲感といい「刀剣乱舞の物語」って最終は政府VS審神者になる予定なんだろうか……。RPGとかならともかくああいうオンラインゲームでその展開させるの難しくない? って気もするけど……あ、9面10面とかの時代を現代(作中年の2205年)にするなら可能? 個人的にはゲームの「味方と思ってた相手が実は敵」とか「信頼していたシステムが敵の情報収集装置だった」(ゼノギアスのアレ)みたいな展開は大好きです。アルノサージュもシェルノサージュが実は……って展開面白いよね。

●『SUPER DUPER DAY』

 明るい曲調で好き。一曲目がちょっと歌詞も音もハード目だから対比的にも癒し系に聞こえる。軽やかに踊る南泉可愛い。ネクタイの裏側が三毛猫色になってて「芸が細かい!」って思った。見えない可能性高そうなのにこだわりがすごい。
 小竜はずっと椅子に座ってるから、歌うの大変だろうなぁ。他の歌手の話で座って歌うのは腹筋に力入りにくくて大変て聞いたことある。二部だけでも出てくれてありがとう……お大事にしてほしい……。

●『抱きしめて、雨』

 前回気づかなかったけど片想いの歌だったんだね!? しかも「どうか抱きしめて」とかお願い系というか控えめ系というかなんというか。前回はあんまり二部見なかったから「アイラブユー!」くらいしかわかってなくて「ラブソングか~」くらいに思っていた。歌詞的には加州にも配置されそうな歌だけど、片想いでも前向きな感じは加州とはちょっと違うのかな、と思ったり。あと加州は結構「歌い手→想い人」で完結してるけどこの歌は「歌い手→想い人→誰か」っていう三角関係だ。刀ミュのラブソングで三角関係は珍しい? 二部曲も系統分けとかすると面白いかもなあ。
 「絶対言わないよ」で口元に手をやる動きが「言わない」という強い意志を感じる。

●『Burn Out』

 かっこいい曲だ。この二人、ペンライトが赤系なので会場が真っ赤になりますね。歌詞も「炎」とか出てきて、赤い二人のための歌って感じ。肥前がラップうまい。

 山姥切国広ソロは前回語ったので飛ばします。

●『ALL FOR ONE』

 明るい曲。応援系ソング? みんな笑顔で光る棒振るのいいね。今回の二部曲、かっこいい→可愛い→かっこいい→MC→かっこいい→シリアス→可愛いって流れだな……と思ったり。いや、他の回でもそういう流れかもしれないけど。

●『漢道』

 あえて「今」初代太鼓曲の『漢道』なのは何故だろう……と思う。前の感想でもそろそろリバイバルくるのかなーと思ったけど、やるなら乱舞祭とかでやると思ってたから本公演に入れたのは何故だろうなぁと……。何か物語と繋がるような理由があるのか……。単に大人の事情(新曲の作成が間に合わなかったとか)の可能性もなきにしもあらず?(笑)
 まあ漢道は歌詞的にはちょっともやーとするとこあるけど……トライアル見た時から思ってるけど今時「男らしく!」みたいなのもなんだかなぁと……。楽しい曲だとは思うんだけども。

●『吾が名を呼べ』~『刀剣乱舞

 ここで「時間遡行軍の歌」を入れてくるのも何か意味があるんだろうなぁ……兼さんのソロ『答えるための問い』で初めて遡行軍が歌い、二部ではメインの歌い手として遡行軍が歌う……。
 「なすべきことをなす」というの、刀剣男士も同じことを言っているわけで。葵咲本紀でも言われていたけど遡行軍と刀剣男士は「同質の存在」なんだろう。この曲からすーっと『刀剣乱舞』に移行していくのもなんか示唆的というか……。
 タイトルが『吾が名を呼べ』なの、彼らにも個体名があるってことなのか……もしかしたら「審神者には認識できない」のかもしれない。わたしの勝手な妄想だけど、「歴史上の人物」には「刀剣男士がただの人間に見えている」のではないかなぁ……と思って。『三百年の子守唄』の時も思ったんですが、彼らは格好も派手だし歳もとらない。でも徳川の家臣として人間に溶け込んでいる。観客=審神者以外には、刀剣男士は「どこにでもいそうな人間」に見えるのでは? と思ったんです。みほとせを映画にしたら、歴史上人物のような「人間らしい」服部半蔵が映ったあとにその姿が薄れて石切丸の姿になる、みたいな映像効果を入れたりするんじゃないか……とか。それと刀剣男士は「ある役割をこなす時、その役割の姿に見える」のでは? と。だから審神者には少年の姿に見える物吉も、徳川家康には自身の成長と共に歳を取る男性に見えている。他の男士も同様に。今回も井伊が南泉を「お菓子があるぞ」みたいに子供扱いしてるのは「猫丸という『少年』に見える(しかも子供っぽい名前で認識しているので実際よりも子供に見えている)」のではないか。役割がない場合にも人間は「刀剣男士の姿」を「そのまま見る」ことができず、「どこにでもいそうな少年や青年」としか認識できない(個としての識別が難しい)のでは、と。で、そのような感じで「審神者の目」には時間遡行軍が「化け物」にしか見えない……個としての名前がわからない……ということを考えたりした……いや、妄想だけど……。