感想等雑記

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中禅寺先生物怪講義録 先生が謎を解いてしまうから。

タイトル:中禅寺先生物怪講義録 先生が謎を解いてしまうから。
漫画:志水アキ
Founder:京極夏彦

2020年9月現在2巻まで発売中

 京極夏彦の小説『姑獲鳥の夏』『魍魎の匣』など「百鬼夜行シリーズ」のスピンオフ漫画。小説原作はなく、シリーズの世界を元にした漫画オリジナル作品です。舞台は『姑獲鳥の夏』よりも過去、京極堂こと中禅寺秋彦が高校講師だった頃の物語です。

 時は昭和二十三年。主人公は高校生の日下部栞奈。中禅寺は彼女の通う高校へ産休の代理で国語の講師としてやってきた。日下部は友人の怖がっていた「図書室の幽霊」の謎を中禅寺が解いたことをきっかけに、中禅寺に「不思議な話」を持ち込むようになる。

↓一部ネットで読めます(2020年9月現在)
https://comic.pixiv.net/works/6717

 わたしは以前から百鬼夜行シリーズが好きです。ここ最近は読んでいなかったのですが、この漫画が電子書籍のおすすめに表示されて、タイトルに惹かれて買いました。読んだら、とても面白い! 「この世には不思議なことは何もないのだよ」とお馴染みの台詞とともに謎が解かれるのがとても気持ちいいです。主人公が高校生なのもあって、持ち込まれる謎が殺人ではなく「幽霊」「学校の七不思議」などいつもより可愛げ(?)があります。榎木津や木場、関口などお馴染みの面子も登場し、作中に描かれた本に『井中の白骨』 (『狂骨の夢』に登場する作家の著書)が出てきたり、ファンに嬉しい要素がちらほらあります。でも、あくまでも「知ってると嬉しい」要素であって、百鬼夜行シリーズを知らない人にも「先生と生徒の謎解きもの」として楽しめるのではないかなと思います。

 ネタバレになってもあれなのであまり内容に触れられませんが、続きがとても楽しみな作品です。関口が好きなので、活躍しそう? な第3巻が待ち遠しい!